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第3章 新たな輸入方法の実験

 フランスの空気を詰めて輸入する方法を思いつく

 長期間の試行錯誤の結果、微生物や日本の空気を透過させない素材によって袋を作り、この中にワインの瓶を入れフランスで封入する。最も良い方法としては、カーブ内でワインの瓶をこの袋に入れてシーラーをかけてもらうこと。こうしてカーブ内の空気が封入されれば、袋の中の微生物などの条件はカーブ内と似通ったになり、そのワインにとってより望ましい条件となる。これによって菌の侵入を防ぐと同時にワインの更なる熟成のための条件もよくなる。

 この考えによって酸素無透過の袋を作り、キャピタンに協力を要請した。

 キャピタンは快諾してくれました。袋のシーラーはカーブ内、外、2通りでやってくれるとの返事あり。早速こちらから作成した袋を送り、今回は試験的にキャピタンでは最も値の低いラドワの赤・白と、オートゥ・コートゥ・ドゥ・ニュイの赤・白計100本を発注しました。

 20125月中旬、このワインは到着し、通常の室温12℃ほどの倉庫、新ワインセラー、普通のワインセラーに分けて収納された。

 そして他の場所よりもすぐにワインが腐り始める印象のある代官山パティスリーの工場にある10℃のチャンバー冷蔵庫に置きました。この中は野菜、卵、その他様々の物が入れられ、様々の微生物がいると思われます。最も微生物の侵入が危惧されるところです。もしここでの保管状態が良ければ、空気の遮断はほぼ完全に続き、他の保管場所もまず大丈夫と考えられます。また新ワインセラーには、ワインセラーと封入されてものの違いを見るために、袋から出して収納しました。

 

 袋詰めワインの第1回目の試飲

 入庫直後525日に初めての第1回目の試飲をしました。ラドワの赤・白。着後10日ではあるが、まず心配だったのは、袋が完全にシールされているか。シールが不十分で船旅の中で微生物が侵入した様子がないかでした。

 しかしとりあえず日本に着いたばかりとはいえ、全くそのようなことは試飲においては感じられませんでした。

 一番驚いたのは、これまで全ての回の日本到着時に感じられた輸送によるワインの成分が混濁として起こる味わいの鈍重さは全く感じられないことでした。これは全く予想していなかった、嬉しい新たな状態でした。

 確かに甘味と酸味はバラけていて、甘味に軽いザラザラ感がある。しかし全体としては透明感がある。ワインの日本到着一安心であると同時に良い方向への変化への期待感が膨らむものであった。とにかくこれまでの直後ではよく全く異なる味わいであった。

 着後、25日後に一番心配な工場の代官山の10℃室のラドワの白を試飲する。

 全く予想に反した極めてよい「心から旨い」と言える状態であった。

 既に酸味と甘みのバラけはなくなり、甘味も滑らかであった。何よりも以前に輸入したワインでは得られなかった、フランスで飲むワインと同じく酸味が全ての味わいをまとめていた。これは私としては予想していなかったとても嬉しい驚きであった。

 

 

キャピタン・ガニェロのワインの特徴

 味わいは優しく、かつ繊細で女性的なたおやかな、長い余韻をもつ味わいである。

 抜栓後すぐに変化し始め、香り、色、味わいとともに20分頃にピークを迎え、25分ほどで全体の味わいの下向きを感じ始めるのがこれまでのワインであった。今回はこれまでと明らかに違う。

 ・抜栓直後、酸味が全てを収束し、甘みも外に出ず、渋みは全く感じられない。

 ・1520分後には全体の味わいに丸み厚みが出る。色は全くきれいな透明感のあるブルゴーニュの赤色である。

 

 ◎これまでと違うのは、11つの芳香がはっきりと11つの繊細な芯のある顔を出し、味わいにコントラストと華があることである。これまでもとても旨く感じていたが、透明感の欠ける、全てを混濁と混ぜた香り味わいであった。

 

 △30分頃まで酸味が味わいを収束していた。

 これは全く初めてのことである。

 これまでは殆どの場合1520分で甘味が出てきた。

 

未だ休ませる時間が不十分で、整った味わいではなかったが、本当に久々の心から旨い、飲むほどに幸せな気持ちが増す旨さだった。


>>>続く

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