« 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第2話 ワインセラーの開発を始める | トップページ | 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第4話:新ワインセラーの経過を見ていく »

第2章 ワインセラー作りに取り組む 第3話 大きな誤算

 大きな誤算。ワインの到着にセラーが間に合わず

 この時、大きな誤算がありました。ワインを発注してから日本に到着するまでに早くて約2ヵ月かかります。この期間があれば新しいワインセラーはすぐに発注しても到着迄に完成するものと考えていましたが間に合わず、結局日本に着いてから大谷石のセラーに約1ヵ月ほど置き、それから新ワインセラーへの保存となってしまいました。又、新ワインセラーに収納するまでの期間の長短がワインにどのような影響を及ぼすかを見る為に30本ほどはさらに1ヶ月遅らせてつまり日本に到着後2ヶ月に新ワインセラーに収納しました。

 それまでの経験では日本に着いてから1週間以内に無菌状態におかなければ容易に多量の微生物が侵入し異常発酵を起こし、ワインの味わいを変質させるという確信があったのでとても心配でした。

2003612日 入港

17日 保税倉庫入庫

→72日 通関

4日 大谷石に入庫

10日 新セラーへ移動


 新セラーの庫内の状況

 温度13℃に設定

 湿度ワイン入れる前58%、入れると80%に上昇

 

 更に今回は輸入の時期も完全に間違いであった

 ワインの扱いに慣れていなかった、その他の理由が重なり、微生物の活動が活発な暑い6月中に日本に入港したこと。そしてそれから新ワインセラーに収納するまで1ヵ月ほどかかってしまったこと。この間に腐敗性の菌はかなり侵入したと思われます。

 その年の10月日本に着いてから4ヶ月後新ワインセラーに入れてから3ヶ月後に初めての試飲をしました。

 

 ムルソー Les grands charrim

 コルク上部固くしっかりしていた。しかしブッションの1/2までワイン上がっている。

 抜栓後5分ほどはっきりとした味わいは出ていないが、味わいはバラバラではなく、かなり収束感と味わいの太さがある。

 13分後、かなりしまりがなくなる。

 2025分頃 味わいしまり始め、味わいが上を向いてきた

 

 私の経験から言えば、総じてブルゴーニュのワインは20分頃で味わいの勢いがなくなるが、この頃から上を向くということは未だ寝かせ方が不十分と思われる

 

 コルトン Corton

 コルク柔らかく少しだけ沈む。スッと抜けずひっかかる。34cmコルクがワインに浸かる。

 色合いはとても深く、ブルゴーニュの香りはあり、3ヵ月で十分収束感と熟成感も出る。

 しかし甘さが出て外からの影響あり。

 全体評としては、香り、味わい、色合いには深さがある。しかし甘味が出て、きめ細やかな様々の要素のコントラストがない。少し鈍重感はある。

 果たしてこの先どう変化するかは予想つかず、不安でした。

 

 私なりの抜栓時のティル・ブショの感触からの予測

 ・コルクが乾燥して収縮し簡単に力いらず抜ける

→空気の流通が激しく気が抜ける。色、香り、味は薄まる。

 ・コルクが柔らかい、崩れやすい

→乾燥による

  →菌による腐食(当然ワインにも菌の侵入。腐り始める)

 ・コルクが瓶についていて、ひっかかって抜ける、あるいは完全にくっている

  →ワインが一度膨張しコルクと瓶の間に浸みこんだ

  →コルクが収縮する(瓶の外側の温度が低く、乾燥し収縮)

 ・コルクに34cmワインが浸みこんだ跡がある

  →ワインの温度があがり、ワインが膨張し、瓶とコルクとの間にワインが押し上げられて浸みている

  →ワインが腐敗し、ガスが発生し、瓶内の圧力が高まり、ワイン浸みこむ

 

 ワインが良好な状態の手の感触

 ・ティル・ブッションをコルクに差しこむ時も、しっかりしたしめつけるような圧力がある

 ・力を入れて抜く時に、十分に重く、しかしプツンプツンとしたつっかかり感がなく、滑らかな重さを持って抜ける

 このような状態でない場合は、ワインに何か異常が起こりつつあるか、その前兆であり、ワインの状態の予測データにもなります。

 

(フランスでの味わいを復元させるために必要な日本についてからの休ませる期間)

・トラックや船による長い輸送の後、どの位ワインを休ませれば良いかということをキャピタンの先代の社長パトゥリスさんに聞いたことがあります。彼の答は3ヶ月ということでした。彼はそれまでのヨーロッパ以外にはワインを送ったことがなくその範囲の経験からくる考えでした。しかし、アジアの中の国には船だけで1ヶ月近く揺られ続けます。ヨーロッパ圏内よりもワインが揺られる期間はより長くなります。

3ヶ月では十分に味わいは復元しません。私のこれまでの経験では6ヶ月が必要であると考えました。フランスでのワインのカーブ内で作り上げられたあまりにも幅の広い様々の成分の混ざり具合が長期間揺られることによってバラバラに壊されてしまうのです。

そのため、日本に着いた時点では香りも立たず味もなく、ザラザラな舌触りな少しもうまくない間の抜けた味わいに変わってしまっています。同じワインとは思えないほどに本来の味わいとは全く違った味わいに劣化しているのです。

このように成分のバランスが著しく全くバラバラに壊されてしまうのです。様々の成分がまた、以前の様な混ざり具合に戻るのには、3ヶ月では不十分で6ヶ月ほどが必要なのです。また例えば6ヶ月休ませてももともとの味わいとはかなり異なるものになると考えました。フランスのものとは全く同じ味わいには戻らないと考えました。

また実際少し異なったものになります。


>>>続く

« 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第2話 ワインセラーの開発を始める | トップページ | 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第4話:新ワインセラーの経過を見ていく »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/508770/48798562

この記事へのトラックバック一覧です: 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第3話 大きな誤算:

« 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第2話 ワインセラーの開発を始める | トップページ | 第2章 ワインセラー作りに取り組む 第4話:新ワインセラーの経過を見ていく »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ