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第2章 ワインセラー作りに取り組む 第1話 4度目のワイン輸入の失敗。完全に打ちひしがれる

 フランスで飲むような健全な旨いワインをこの日本でずっと飲み続けるのはやはり不可能なのだと考え始めました。かなりお金を使いましたが、結局何も得るものはありませんでした。本当に落ち込んでしまいました。

 しかしこれで完全に日本についてから、あるいは海上輸送時にコンテナの中でフランスの大陸性気候では存在しない全く異なる微生物、そして特にワインの熟成に好ましくない変質をもたらすものが、瓶内に侵入してワインを腐敗させることは明白になりました。そしてワインを日本国内のどこにおいても腐敗は避けられないこともほぼ確信となりました。

 コルクは水分を本当に少ししか外に通過させません。キャピタンのワインカーブで見た20年前のワインでも、瓶の中のワインは2cmほどしか減っていませんでした。

 しかし空気はかなり激しく通過させます。瓶の中の酵母菌が生きていくためには酸素が必要です。人によっては瓶の中にあるわずかな酵母で生き続けるなんて言う人がいますが、そんなことはありません。絶えず酸素を補給し続けなければ、酵母は死滅してしまいます。

 皆さんは二酸化イオンSO2抗酸化剤無添加のワインを飲んだことはありますか?

 何も加えていないとすぐに腐敗菌が侵入してワインを腐らせてしまいますから、菌が侵入しないように瓶の口のところに蝋引きをして空気を遮断しています。しかし酸素が補給されず、酵母菌は生きていけず死滅して成熟は止まり、まるで気の抜けたブドウジュースです。とても飲む気にはなりません。

 ワインは畑から収穫し、つぶし、そして発酵させます。発酵を担う酵母菌はブドウについているもの、空気中にいるもの、かなり多数の酵母により共同作用が行われ、醗酵します。そしてカーブで2年ほど十分に発酵させ瓶づめにされ、さらに長期間熟成されます。この熟成には瓶の中にいるブドウについていた微生物と、外気にいたもの、これにさらにカーブに棲みついている家付き酵母がコルクと瓶の間から絶えず入り続け、新たに加わります。そのカーブ独特の味わいが作られていきます。

 このように瓶の中の酵母が生き続け、ワインを熟成させるには、私たちの想像以上に多量の酸素が必要であり、瓶の内と外の空気の流通は激しいことが分かります。


>>>続く

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