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第1章ワイン輸入黎明期 第2話:2回目のワイン輸入

 

 その年も同じくらいの数のワインを輸入しました。そしてワイン専門の倉庫がある横浜の倉庫に保管しました。

 しかし今回は到着時の味わいは明らかに前回(1回目)とは異なっていました。その違いは長時間ゆられていたためのものではなく、私の感覚としては、今考えれば微生物の混入による味わいの変化に思えました。当時はこの変化の原因を識別する能力はありませんでしたが、今考えれば次のような原因によるものかと考えられます。

 

1)もちろんリファーコンテナなのですが、混載便のためコンテナの中で瓶の中に微生物が侵入してコンテナ内で既に変化が始まった

わずか1400本ですので、コンテナは12回とも混載のものです。1回目のものがワインだけのコンテナであり、2回目が他の品物との混載であれば、コンテナの中で微生物が侵入して日本到着時には既に変化が始まっていた。この当時微生物の影響など全く知識がなく、なるがままに、という状態でした。


2)ワインに過剰に揺れが生じて傷んだ

コンテナが船のどの位置に置かれたかによって、ワインのゆられ方が違ってきます。船倉の上部や後部に積まれれば、揺れはより大きくなり、ワインの成分のエマルジョンがより著しく乱され、味わいはより著しく変化します。

 

2ヵ月後、味わいはかなり回復

 2ヵ月ほどするとワインの味わいはそれなりに美味しい方向に変化してきました。しかし1回目の輸入時の澄んだ味わいではなく、少し鈍重さのある味わいでした。さらに5~6ヵ月後には味わいは回復してきましたが、前年の味わいとは異なる、少しひねた味わいは消えることはありませんでした。

 

年明け2月にまた味が大きく劣化

 そして年が明け、2月を過ぎるとまた急速に味わいは酢の匂いを伴った鈍重な香り、味わいとなり、舌も口も不快な刺激を感じるようになってきました。どうにも分かりません。全くないに等しい知識では、どう対処してよいか検討などつくはずもありません。途方にくれました。

 ある方から2月の低温になるとコルクが収縮して雑菌が入り、変質すると聞きました。

 日本の倉庫では春夏秋などの気温の高い時期には庫内温度を13℃ほどまで冷やして下げることはあっても、それ以下の、寒い時期に庫内を温めて年間を通して13℃に保つ倉庫はほとんどないと言うことを聞きました。そのため庫内の温度が5℃ほどの低温になると、次第に空気中の温度も低くなり、コルクが収縮してきてコルクと瓶の間から腐敗菌が侵入してきてワインを変質させるということでした。

 その時はそういうことかと100%信じましたが、現在はそればかりではないと考えています。

 日本到着時にすぐに瓶の中に腐敗菌が侵入し、少しずつ腐敗変質が進んでいき、13℃ほどであった平均温度が秋冬の訪れと同時に気温が低下していき、酵母菌の生息条件が異なり、更に変質が加速して、ちょうど翌年2月頃に私の舌にもはっきりと分かるほどに変質してきたのではないかと考えています。

 

冬季は暖房し、一年中10℃に保つ寺田倉庫を見つける

 ともかく冬の間も暖房によって年間を一定温度にしている倉庫を探しました。暫くして寺田倉庫がそうしていることを聞き、実際に天王洲アイルにある倉庫に下見に行き、間違いなく低気温の間は庫内を13℃に温めると言うことを聞き、これで大丈夫だと思いました。


>>>続く

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