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2012年4月

3.11から一年が過ぎて――弓田亨

2011311日から1年が過ぎました。この1年間、誰もが「絆」といった言葉をずっと目にし、耳にしてきました。でも絆といっても様々の絆があります。特に被災地の方々の家族の絆、地域の絆は私には想像出来ぬほどに深いものとなったのでしょう。でも被災地の方々とそこから遠く離れた私達の絆は、そして日本人同士としての絆はどう変わってきたのでしょうか。

大きな天変地異の前で人間の存在などとても小さなものかもしれません。今、多くの人が感じる絆は、再び訪れるかもしれない大きな天変地異への不安を持つ者同士のものなのかもしれません。

確かに電車の中でも、以前から比べればお年寄りなどに席を譲る光景はたまに見るようになりました。

でも日本という国を支えるべき本当の絆とは、力のある者は自分より弱者のために心と身体を使い、経済的活動にある人々が野放図に金を儲けることを戒め、自分の能力の80%を自分のために、残り20%を社会的弱者のためにささげることを潔しと皆が考え、行動することからしか生まれません。

バブル経済以降、日本では経済的価値を持たないものは少しの値打もないものになってしまいました。また経済的価値を生み出すためには人の尊厳を傷つけても構わないという風潮が生まれてきました。

しかしあの大震災は、人間には金以上にもっと大事なものがあるということを、私達日本人に教えました。私達はお金の価値だけが至上のものではなく、もっと大事なものがあることを人間の自覚としてもう一度確認しなければなりません。そうでなければあまりにも大きく重い経験の中で少し芽生えたかに見える他の人への思いやりも、殆どの日本人はすぐに忘れてしまうでしょう。

 

 

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