« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »

2011年3月

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ、春のパン祭りを前に

P3090039

パティスリーには、さまざまなパンが並んでいます。発酵生地でバターを包み、折りこんで焼き上げたヴィエノワズリー(ウイーン風)、クロワッサン、パン・オ・ショコラ。あんまり売れません。でも、これらだってもちろん、日本で一番おいしいんです。少なくないフランス人が、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌのクロワッサンなどを、「Les croissants d’ici, c’est le meilleur(ここのクロワッサンが一番旨い)」と言ってくれました。これは私が修業したフランス、パリの「パティスリー・ミエ」のものを手本にしたものです。フランスと日本の粉は味わいだけでなく科学的・物理的性質まで異なります。とても難しい。日本の粉で、ミエの味わいを再現するには、実に5年以上が必要でした。自分の舌と科学的な思考法で何度も何度も試作を重ねた末の完成でした。

そして誰もがそのおいしさに驚き、賞賛するアンコ入りクロワッサン。とんでもなく旨い。

ブリオッシュだって、バターのリッチさとソフトさ、いっぺんにほれ込む味ですよ。

そして朴訥さと力強さの極みのパン・オ・ノワ(胡桃入りパン)。間違いなくフランスのものよりずっとおいしい。

フランス、ロアンヌ地方のブリオッシュ・プラリネ。口に入れて噛むと、正に至福のおいしさが口の中に溢れます。「よくこんな旨いのが日本の粉で出来たよな」これが実感です。

そして本来はパンなのですが、フルーツを極限まで増してお菓子へ進化させた私ならではのパン・オ・フリュイ・セック。パン生地にとんでもなくいっぱい詰まったドライフルーツに、皆さんがビックリされます。これがまた、日々が経つほどにフルーツの香りが深まり、たまらなくおいしい。「んー。んー。うめーなぁ」と呻りながら食べている自分に気づくことがよくあります。半月くらいはますますおいしい。

売れ残ったブリオッシュを使って作るクロワッサン・オ・ザマンドゥやボストック、他の店のもの何かと比べないでください。力に満ちた豊穣の極みの味わい、一度食べたら間違いなくとりつかれてしまいます。

もちろん、土日限定のサンドイッチに使うパン・ドゥ・ミ(食パン)も自分達で作ります。あのフニャフニャの歯にまとわりつき、口の上にぴたりと張り付く食パンとは思わないでください。しっかりした歯ごたえ、舌にしみる滋味、たまらなく旨い、安心感が一度に湧いてくる旨さなんです。これに、しっかりした味わいの自家製マヨネーズやハムをはさめば、もうもうもう、とんでもなく旨い! 一日に10個ほどしか作れません。私達は先に出を出すことは許されません。お客様優先。売れ残ることを祈ってしまうくらい、私達が食べたいサンドイッチなのです。時に雨の日の夕方、残っているとすかさず予約。次の日の朝が楽しみでありません。この日本で、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌのサンドイッチよりおいしいものはないと思います。

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌは生菓子やクッキーやショコラだけでなく、パンもこんな具合なんです。全部、自分の舌が満足するまで時間をかけて作り上げてきたものばかりです。同じもので、これ以上においしいものはまずないと思います。とにかく一度食べてみてください。ここに書いてあることが真実であることにすぐに気づかされます。

 

 

« 2011年2月 | トップページ | 2011年4月 »

2017年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ